3つの小さな政府と川田龍平議員入党

 小さな政府という言葉には様々な意味があるので,一度整理しておきます.
1.社会保障の大小
 具体的には,年金,医療,介護,教育,生活保護などであり,一般にこの部門の削減は国民の同意を得られにくいです.混合診療解禁などの,規制緩和による市場原理の導入による削減を目指すべきと考えています.しかし,政治的に困難なため,僕はそれほど重視していません.
2.規制の大小
 この小さな政府は,オープンスカイ,減反貸金業法借地借家法,解雇規制などの規制改革による,激しい競争によって生産性の向上を図り,経済成長を遂げる戦略です.僕はこれを一番重視しています.上げ潮派みんなの党が積極的です.
3.国営事業の大小
 こちらは主に,公益法人独立行政法人の廃止・縮小・民営化や,財投債改革や公務員制度改革を行うものです.上げ潮派みんなの党民主党が積極的です.こちらはほとんどの政党が賛成でしょうから,選挙の争点にはなりにくいでしょうか.
 小さな政府にも様々な評価軸があります.みんなの党マニフェストを読むと,1については中庸,2については若干小さな政府,3については非常に小さな政府というように読めます.川田議員が強調するのは,1の医療分野であって,それほどみんなの党と矛盾するものではありません.むしろ,脱官僚アジェンダを共有していることを考えれば,みんなの党は強力な仲間を得られたと考えられます.